柏の葉と共同でオリジナル・ジンを開発するプロジェクト始動。
ハツメイノハ2023ファイナリスト
株式会社Connec.t 小口潤さんへのインタビュー
ハツメイノハ2023にて提案されたビジネスアイデア
~ 地域課題解決とシビックプライド向上を⽬指す ~サステナブルジン YORI “KASHIWANOHA” 製造事業
- ご自身について教えてください。
- 株式会社Connec.tという会社で代表をしています。本業は、全国の市町村・都道府県や央省庁などの事業・政策づくり、コンサルティング、事業実施をワンストップで行うような会社です。また、SDGs、ESG観点の新規事業も展開しており、その中で一次生産の課題解決のため、サステナブルジンYORIというアイデアが生まれました。捨てられている素材や価値のない素材をアップサイクルして、ジンという形に生まれ変わらせるクラフトジンのブランドで、この7月で、生まれてからちょうど1年間たちました。ハツメイノハでは、このYORIで柏の葉のシビックプライドを高めるアイデアを提案しました。
- ハツメイノハに応募した理由を教えてください。
- 大きい理由は2つあります。
1つは、まちづくりに取り組む組織が主体のコンテストなので、街と連携した事業ができる点です。街としての課題や住民のリアルな声を、より深く聞くことができ、本当に社会課題の解決につながる事業ができるというところが魅力だと考えてました。
もう1つは、優勝してもしなくても、実際に事業化できるところまで持っていける、実現性の観点です。その事業を考えるだけで終わるのではなく、実際にPoCとして試すことができたり、形にできたり、それを実際に住民の方に体験いただいてフィードバックをいただける機会があったりと、新規事業をやっていく上で、すごくありがたい機会を得られることも魅力だと思います。
- 優勝後、アイデアの実装に向けての活動は進んでいますか?
- 実は、ハツメイノハが終わったあと、UDCKタウンマネジメントの方に千葉大学の先生や柏の葉でスムージー&ジュースバーを出している方をご紹介いただきました。ジンを作る時に必要となる薬草系、ハーブ系の素材やジュースの搾りかすの提供でご協力いただき、ハツメイノハでご提案させていただいたプロジェクトを少しずつチューニングしながら、実際に柏の葉の地酒づくりを今まさに進めています。
住民の皆様、事業者さんに実際に現地を案内していただきながら柏の葉のまちづくりの話を聞く機会をいただいたおかげで解像度が上がり、柏の葉ならではの事業づくり、商品づくりという面で、すごくビジネスのアイデアがシャープになったと思います。
- 今後挑戦していきたいことはありますか?
- まず、柏の葉と作っているジンをきちんと形にするというところが短期的な目標です。そのあとは、ハツメイノハで提案したように、かけだし横丁のタイアップや、住民の方と一緒にアクティベーションの施策もやらせていただきながら、地域に愛されるお酒になっていくというところが中期的な目標かなと思ってます。さらに長期的には、もっといろんな素材を使いながら柏の葉の面白い魅力を幅広く出していければいいなと思います。
- 柏の葉はどんな街だと思いますか?
- そうですね。この柏の葉は結構特殊な街だなと思っています。街としての機能性があり、人とのつながりが自然に生まれる仕組みができている街だと感じました。それにより、自分が一住民としてこの街をこれから作っていくんだという思いを持つ住民のみなさんや事業者さんもすごく多いので、そこがすごく街の特性だと感じました。僕みたいに外から入ってきた人に対しても取り組みが面白いとか、それに熱量があるということが伝われば、すごく前のめりに、一緒に面白いことをやろうよ、柏の葉で、という雰囲気がこの街に溢れていると思います。
また、柏の葉には学校もあり、商業施設みたいな経済の場もあり、居住地もあり、生活している人たちがいる中での研究のような、公民学の連携がとりやすい街だと思います。それにより、街が経済発展し、学生も増え、さらにその研究成果によって住民の生活がよくなるトライアングルがきれいに回る可能性がある街だと感じました。
- 今年のハツメイノハでは住民投票が導入されますが、今年のハツメイノハに期待することはありますか?
- 住民投票とてもいいなと思います!
企業にとって事業が営利目的であることは当たり前ですが、住民投票があることで課題解決の本質にきちんとアプローチした、三方よしのビジネスアイデアが増えてくると面白いですね。
地域とか社会にとっていいことを提案するのは簡単なんですが、住民の声を置き去りに街や事業を作っているースもいっぱいあるので、今回住民投票によって実際に住んでる人たちが参加し、住民のことも置き去りにしないアイデアが特にこの柏の葉では重要になるかなと思います。
- 今年ハツメイノハに挑戦しようと思っている方へ伝えたいことはありますか?
- 地域と、住んでいる住民を置き去りにせず、三方よしを突き詰めれば突き詰めるほど、すごくいい事業になると思うので、そこから逃げずにぜひ突き詰めてほしいなと思っています。また、柏の葉でしかできないという点もすごく大事かと思うので、住民の皆さまのことを考えながら、そういった企画が出てくると僕もうれしいなと思います。